木更津キャッツアイワールドシリーズ感想

2回目を見てしまいましたが、初回を見た後の感想を書こうと思います。
ネタバレあり。
多分纏まってなくて無駄に長い。


とにかく私が満足したのは、潔く終わったこと。
きっちり未練なく終わったことです。
この映画のコピーにあわせるなら、本当に「ばいばい」を言うために作って、それがきっちり伝わってくる。
あの木更津の世界はとても心地よくて、物語なんだからずっとそれが続くことにしてもいいんだけど、そこにきっちり線を引くのが寂しいけれど私好みなのです。
あの、馬鹿馬鹿しくハイテンションなお祭りだった日本シリーズが、この作品によってさらに輝いたような気もしました。

しかしね、やっぱりね、栗山千明が野球狂(っていうか、02245?)に突入してからぶっさんが出てくるまでが長くてつまんない。
前半も割とキャッツにしてはテンポがゆっくりなんだけど、そこはそんなに気にならないんだけど、その辺りからぐっと停滞する。
逆にぶっさんが出てきたときのギャップがあるんだけど、それにしてももう少し短くてもいいんじゃないかなあ。


でも後半はすごい。
ぶっさんが力技で一気にキャッツの空気に持ってった感じ。
「ああキャッツってこうだったよ」って一気に思い出す。
前半でちょっと前とは違うキャッツを演じるほか4人もいいし、その中で一気に以前のままのキャラでぶっちぎってくようなぶっさんもいい。
改めて思ったけど、アニのバカキャラのテンポはすごくいい。
そして、ぶっさんの面倒臭さも最大限でいい。



ぶっさんが最後のきっかけをアニに振ったってだけで、「ばいばいを言わせるために来たんだな。」っていうのがわかります。
ここはアニが空気を読んだ気の効いた発言が出来ないキャラってのがわかってないとわかんないので、ドラマ見てない人にはちょっと伝わらないですが。


その後、マウンドから戻ってキャッチャーミットを構えるまで目をそらさずぶっさんを見つめているバンビが印象的です。
それから、その辺りのやり取りから最後のボールを見つけるまでずっと笑顔のうっちーも。うっちー、泣いてばかりだったのに。

もうその辺りから泣けます。
その前のオジーが消えたあとの広い球場もぐっと来ますが。


そしてもう一つの父と子の話。
ぶっさんが一人見えない公助。
見えない公助が切ないし面白いしでたまりません。
見えない理由がラストで明かされます。
ここのシーン、ドラマの最終回で公助がぶっさんを呼び捨てにするシーンと対になってますよね。
ぶっさんの最後の声にもやられますし、「普通だな」と返す公助もたまらないですが、その後髪というか額を撫でる姿が普通の親子で非常に切ないです。
「父ちゃん」じゃ泣かなかったと思うんですよ。反則だ。
日本シリーズはこの父子のシーンがあまりなくて不満だったのですが、今回は大満足です。


薬師丸さんも相変わらずチャーミング。
ドラマとリンクしたぶっさんとのやりとりが好きです。
大人は変わらないから、ぶっさんとのスタンスも変わらない。
どうなんだろうと思っていたMCUは違和感なかった。
そして、続編あるなら韓国に帰っててくれないかななどと思ってたユッケですが、これまたものすごく馴染んでて良かった。冒頭のシーンは笑った。
橋本じゅんさんはもう、劇場の笑いを一番もって行きましたよ。
「ヨウスルニー」も「ボクのカーラダがー」とか。


そして、一回目はネタをことごとく見逃した。


見終わった後、「お前らもキャッツキャッツ言ってないでちゃんと現実を生きろよ」といわれてるような気分に。
ちょっとだけ、仕舞っておいた大事なものを引っ張り出されて終わりにされた、という気もします。でもそれもいいか、という気分です。


あー、やっぱり書き切れない。