共感するために本を読むか

今、岡田君のやっているj-wavegrowing reedというラジオを聴いていた。
ゲストは作家の森絵都さん。
テーマは「10代の頃どんな本を読んでいましたか」というような感じのもの。


まあそれはいいのだけど、「今の10代の子達はどんな本の読み方をしていますか?」と言う質問に対して、森さんが「やはり自分を重ねて読んでる子が多いですね」と答えてて、それに対して岡田君が「今まで自分を重ねて読んだことがない」というようなことを言っていた。
そうしたら、森さんがすごくびっくりして「それは変わってますね。」と言った。
それに私がびっくりした。


自分は女だけど、登場人物に自分を重ねて読んだことなんか無い。
共感したいとも思ったことが無い。
世の中に、「共感できた」っていうのを読書とかマンガとかドラマの評価として言う女性が多いのは知っているけれど、そうじゃないのはそんな「変わり者」と言われるようなものなの?
どっちかっていうと、その登場人物は自分の思考回路とは全然別の考えで動いてくれた方が楽しいし、自分の予想を裏切ってくれなきゃつまらない。
これって多分岡田君が言っていた「物語は物語の世界としか思ってない」みたいなのと同じかなと思うんだけど。
その登場人物がその物語の中でどういう思考回路でどういう行動を取っていくのかっていうのが楽しいんであって、それは現実の自分の感情や思考とは全然別だ。


変わってるのかな、ホントに。
だから私の好きなドラマは視聴率悪いんだろうか。
独身30代が主人公のドラマとか絶対見たくないし、ドラマ見て「そうそう、そうだよねー」とか全然求めてない。
嫌だよそんなの。


森さんが言っていたみたいに、失恋したら同じ失恋物の本を読んで共感したり、ペットが死んだら飼い猫がいなくなった嘆きの日記の本を読んで自分の気持ちをわかってもらえたような気になるなんてことは本当に考えられない。