フライ・ダディ・フライのネタバレ感想1

原作含んだネタバレ感想。
でも、原作2回くらいしか読んでない、いい加減な知ったかぶり感想です。


昨日も書いたけれど、見終わったあとの爽快感はよかったなー。
おっさんが飛んでいって終わるラストもよかったし。
あれで家族と会うシーンなんかが入っちゃうと興ざめしちゃうんだけど。
おっさんは飛んだんだなーと思って終われた。

しかし、すっごい面白かった!と言えるほどでもなく、なかなか良かった、って言う感じ。
でもそういうのでさえ最近はあまり出会って無いからな。
笑いどころも笑えたし、堤真一よかったなあ。
岡田君も、私はそんな違和感なかったし。


しかし原作通りにして欲しかったところは結構ある。
まず、何で設定変えたかわかんないおっさんとスタメン。
何でスタメンの一員じゃない設定にしたのかな。
家族の仲のよさをアピールするためかもしれないけど、イマイチだった。
あれでもいいのかもしれないけど、やっぱり一見おっさんのことをどう思ってるのかわからないような奥さんが、最後は実は知ってて協力してたってのがラストに向かって盛り上がったと思うんだけどなー。
知ってた設定にしないと、ヒロインのなっちゃんの出番が少なすぎだからだろうか。
関係ないか。なっちゃんは可愛かったな。


それから、原作ではおっさんが上司に言う、小さい娘をおぶって病院に走った話。
あれはやっぱりおっさん自身の口から出て、上司に問いかけて欲しかった。


あと、暴行された娘との対面シーンで、娘の手を取れなかったのは、娘のあまりの様子に恐怖心とか突然振って沸いた現実に向き合えなくてそんな厄介ごとを持ち込んだ娘への理不尽な怒りと言うかそういう弱さだと思うんだけど、それを引き起こすほどの娘の様子じゃなかったんだよなー。
あれじゃ、「かわいそうー」と思って抱きしめてやりたくなっちゃうよ。
もっと暗い感じとか、尋常じゃない感じが出てた方が、と思った。
とにかく、原作では凄くよくわかる、娘に晒してしまった自分の弱さを焦って挽回しようとして刃物を持って高校へ向かうという、その辺りの情けなさがちょっと伝わらなかったなあ。
相手が憎いという気持ちよりも、娘への後ろめたさを失くすために、娘の敵を取るという名目で刃物、その浅はかさを舜臣に見抜かれる、みたいな。


最初、このあたりの原作との違いがどうしても違和感があって、モノトーンのところは本当にほとんど楽しめなかった。(楽しいシーンじゃないけど。)


舜臣の方もけっこういろいろ変わってたけど、そっちは自分的にはアリだった。
というのも、私は原作のおっさんの方の話はかなり好きなんだけど、舜臣がずっと完璧すぎてなんだか現実味が無いという感じだったので、映画版の方が好きだ。
レボNo.3の方は好きなんだけどな。
木の上での話も映画版の方が自然に思えた。
靴を買いに行くシーンは無かったけど、あれが無いほうがラストの笑顔が引き立つかも、なんて思った。

でも、特訓の最中に何を読んでるのか聞いたり、木の上から何が見えるのか聞いたり、そういうコミュニケーションの部分が好きだったのに階段の盆栽ぐらいしかなくてちょっと残念。


しかし、原作を読んでると自然と脳内で補完されてるみたいで違和感なかったんだが、考えてみればゾンビーズという名前すら出てこないんだよな。原作にも無いけど。
ゾンビーズが何故、おっさんに関わる気になったのか不自然だろうな。
レヴォリューションNo.3の中の「異教徒たちの踊り」のなかでの南方のセリフ

『トラブルの匂いがすることには、できるだけ首を突っ込むようにしてるんです。』

という言葉があるのだけど、そのあたりを読むとわかるのかな。


ラストの山下が「たのしかったー!」といって、ゾンビーズが走り回るシーンが大好きだ。


ああ、原作と違って違和感あるところを書いただけでこんなに長くなってしまった。

しかも取り止めが無い。